【09-1】プロヴァンスの夏(1)- バスティード・ルレ・マドレーヌ-

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プロヴァンスの夏(1) - バスティード・ルレ・マドレーヌ -

Chapter8:- サン・マクシマンのマリー・マドレーヌ聖堂 からの続き -


【旅程】 2010年7月13日-15日
Gemenos ジェムノ滞在


サン・マクシマンの町からマルセイユ方面に戻るオバーニュ行きのバスに乗り、
約2時間半くらいで終点オバーニュに着きました。
そこから案内所でタクシーを呼んでもらい、宿のあるGemenosジェムノの町へ。

ジェムノは、マルセイユの東、サント・ボーム山塊の西側の麓の町で、
登山周遊コースの出発地点となっていて、滞在に適した町のようです。
南仏の画家、セザンヌが描いたサント・ビクトワール山も遠くに見え、
プロヴァンスの穏やかな保養地という感じす。



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Le 14 Juillet 2010* Sejour a Gemenos * Photos by RESONANCE



今日から2日間滞在する宿は、Bastide Relais Magdeleine バスティード・ルレ・マドレーヌ。

Bastideバスティードとは、特に南仏の城館風のカントリーハウスを指します。
もとは18世紀の侯爵の城館だったそうです。
Bastide Relais Magdeleine のマドレーヌは、フランス読みのMADELEINEではなくて、
MAGDELEINEとGが入っているので、マグダレンと読むのでしょうか。
どうしてマグダラのマリアの名を持つのか気になるところ。
Relaisルレは、昔、馬を替える宿場として巡礼者を泊めた宿だと聞いたことがあります。
なので、古くはマグダラ巡礼の前後に立ち寄った宿なのか、マリアを崇敬した騎士たちが
集まった館だったのかもしれません。

このバスティードは、旅に出る前に偶然見つけました。
まだインターネットでのホテル予約サイトにも紹介されておらず、
公式ホームページから予約していきました。
わたしたちにはちょっと贅沢な宿でしたが、旅の終わりのご褒美としました。

バスティードに到着したのは18時前。
糸杉がなんて南仏らしい!
わくわく期待一杯に、バスティードの立派な門をくぐりました。



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正面玄関は遥か遠く。
両サイドにラベンダーが咲く一本道をゆっくりとタクシーは進んでいきました。
2ヘクタールある敷地には、途中、敷地を横切る道路も通っているくらい広いです。
その道の名前もchemin de St.Jeanシュマン・ド・サン・ジャン(聖ヨハネの道)。
聖ヨハネは、道路名としても南仏でよく見かける名前です。



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正面玄関の前には南仏らしい噴水があり、そこでタクシーを降りると、
バスティードの主人が、すぐに私たちを見つけて出迎えてくれました。
ホテルという感じはなく、久しぶりに会う親族を迎えるような温かさがありました。



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エントランスの左手にテラスがあり、その階段脇に置かれた彫刻は、
これまた南仏らしくライオン像。

テラスからカチャカチャと食器の音が響いていて、ディナーの準備をしていました。
この音、わたしにはフランスっぽいのです。

糸杉、サン・ジャン、噴水、ライオン、テラス・ディナーのカチャカチャ音。
なにもかも南仏っぽくて、まさしく ”ザ・プロヴァンスの夏” そのものです!



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バスティードの主人の笑顔で迎えられ、案内されたお部屋は
クラシックなシャンデリアが愛らしいお部屋。


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そういえば、こんな素敵な宿なのに、登山着のままでやって来てしまいました。
朝食もとらずにサントボーム山に登り、着替えるどころか昼食も食べ損ねるという
怒涛のバス移動の一日でしたから!
こんな汗だくでひもじいわたしたちなのに、主人は最高の笑顔でもてなしてくれて、
カントリーハウスならではの素朴さとホスピタリティを感じずにいられないのでした。

せめてディナーにはサッパリと汗を流し、一着だけ持ってきた晴れ着を着てテラスへ。
この日初めて食事するありがたみに、美味しさもひとしおでした。

部屋に戻るとベットに倒れ込み、ぐっすり眠りにつきました。



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翌朝、すっきり爽やかに目覚め、バスティードのまわりをお散歩しました。

木々の間から聞こえる蝉の声、風にそよぐ葉裏の輝きや噴水の雫、
すべてに生命を宿すプロヴァンスの光は特別で、なにか郷愁を感じてしまいます。
遠い遠い記憶がよみがえってくるような、懐かしい光です。



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昔はチャペルがあったのか、赤茶色のレンガの建物の上に鐘がありました。
中に入ると、広い部屋に朝食が用意されていました。


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誰も中で食べる人はいなくて、皆テラスで食事をします。


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果物やナッツが盛りだくさんな朝食は、やっぱり ”ザ・プロヴァンス”。


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これで洋梨があれば、セザンヌの絵になりそうです。


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こちらはお昼ご飯のデザート。
これまでの厳しい修行と断食の反動か、食べ物ばかり撮ってます。


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午後は、ジェムノの町をぶらぶらしたり、プールサイドで過ごしたり、
庭師が水やりをするのをぼんやり木陰で眺めたり。
かなり久々にのんびり過ごし、優雅な骨休めをしました。

そうこうしてる間に、また食事。
夕涼みしながらアペリティフを楽しんだあと、おもむろにディナー席へ。

誰もレストランの中で食べる人はいません。
”ザ・プロヴァンスの夏” は、ディナーももれなくテラスです。



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至福のディナー。
南仏の空は20時過ぎてもまだ明るくて、なかなか暮れようとしません。
テラスに明かりが灯る頃、だんだん賑わってきます。
おしゃべりをしながら、暗くなるまでゆっくり食事を楽しみます。

宿泊客だけではなく、地元のファミリーも集まってきました。
シャンパンのパチパチ泡の音、カチャカチャ銀食器の渋い音、
男女のささやき、少女の笑い声、
楽しいひとときを見知らぬ人たちと過ごすのは、なかなか良いものです。

一昨日は修道院の宿坊に泊まり、清貧の僧侶のような一夜を過ごしましたが、
今夜は城主に招かれた賓客気分です。



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マルセイユが近いせいか、魚介料理がとっても美味しくて♡


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プロヴァンスの夏の夜空は藍色。
プロヴァンスの光に憧れた画家ゴッホの、あの藍色と同じです。

夜空を見上げると、パパーンと花火の音がしました。
そう、今日7月14日は、革命記念日のお祭りです!

藍色の空を割るように炸裂する花火は、
なんとも素敵な夏の夜の1シーンを演出していました。

7月9日から初めた1週間の南仏マリア巡礼。

パリ  ⇒ ロカマドール ⇒ モワサック  ⇒ マルセイユ 
マルセイユ ⇒ サント・ボーム ⇒ サン・マクシマン
サン・マクシマン ⇒ ジェムノ ⇒ パリ

旅程を決める時、14日の革命記念日をどこで過ごすかを考慮にいれながら
前後の予定を立てました。
もちろん行きたい場所、宿が予約できる日を考えてのことですが、
14日にお祭り騒ぎのパリにいるのは避けたいと。

その日程調整もあって、バスティードには2泊しました。
本当はもっと長期滞在したいところです。
1か月くらいはプロヴァンスで過ごしたいものです。
しかし日本に帰らなくてはいけません・・。

明日はバスティードを出てパリに戻ります。



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藍色の空に高らかに響く Feux d' artifice フー・ダルティフィス(花火)。

それは、旅のご褒美であり
旅の終わりを告げていました。





* ~ * Chaptre 9 Continuer 続く * ~*

テーマ:海外旅行記 - ジャンル:旅行

2016.06.26 | マリア巡礼

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Author:mariaikuko
青山マリアいく子の
「祈りとアートの巡礼記」にご訪問下さりありがとうございます。
導かれるような旅の不思議について書きたいと思いました。
旅で出会った出来事、美しいもの、心の目が見たものを綴っています。
皆さまの旅も、実り豊かなもので
ありますように。

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