マティスのロザリオ礼拝堂

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南仏にあるマティスのロザリオ礼拝堂( La Chapelle du Rosaire) は、
偶然通りかかって見つけました。
コート・ダジュール県のヴァンスという町に その礼拝堂はあります。

パリからニースまで国内線の飛行機に乗り、レンタカーを借りて
二人の同僚と出張に来た帰り道でした。

車から十字架が見えて

あ、あれは何?
降りて見てみよう ということに。


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この十字架、とても変わっているのです。
なぜなら、十字に三日月が装飾されている・・・。


”この鉄でできた十字架は13メートルあり、三日月をつけている。
(マリアとマリアの足元の三日月と太陽を夢見る三日月)
 十字の両腕の先には、黄金の炎がある。
(十字架の光と愛の炎が、世界中に光り輝くように)”


礼拝堂の説明書にこう書いてありました。


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出典:REUNION DES NATIONUX


礼拝堂の屋根から、まっすぐ延びる細長い十字架が印象的です。
こんな十字架 初めて見ました。

そして 礼拝堂の中に入ると

仕事の帰り道に立ち寄っただけなので、チラッとしか見学できなかったのですが
かなり カルチャーショックを受けました!

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なんてライトなんだ! という驚き。

この軽さ。
この明るさ。

白いタイルに黒で描かれた素描も、あっさりシンプル。
大聖堂や教会らしい荘厳さや厳格さとは程遠い。

でも、なんてピュアで神聖な空間なんだろう!と打ちのめされた気分。

南仏の光をこよなく愛した画家、アンリ・マティス晩年の作品が この礼拝堂の装飾でした。
ウルトラ マリンブルーや、マティスらしいレモンイエローが使われたステンドグラスは、
コート・ダジュール( Côte d'Azur 紺碧海岸)らしい陽光を放っていました。

青と黄のステンドグラス。
2色の間には、ビリジャングリーンも。

マティスもゲーテの2原色論者だったのかも。


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出典:REUNION DES NATIONUX


青と黄のステンドグラスからの光を受けて
描かれているのは、花に囲まれた聖母子。

もし花々やマリアさまが色で描かれたなら、赤、マゼンタ色だったかもしれません。

それにしても、
なんて軽やかなマリアさまでしょう!

両手を広げたキリストも、いまにも飛び立ちそうです。


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この聖母子画、なぜだか泣けてきました。

この素描に自分の姿を重ね合わせたから? 
かもしれません。

女性なら、いつかなるかも知れない”母”
という姿と ”わが子”。

当時は、子供がいないことに悩んでいましたから。

同僚たちに涙を隠して
いたく感動したフリをしていました。


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礼拝堂を後に
中世の城壁に囲まれた町、美しいヴァンスの町を離れました。

流れ去る景色の中に
何度も何度も あの聖母子画が浮かび上がっては消えました。

マティスが顔を描かなかったのは、
絵を見る人の想像をふくらませるためだったそうです。

私はすっかりマティスの思惑にハマッてしまった・・・
というわけです。





   ~*~ Fin ~ chapter:1 Vance ~*~    






旅の思い出 ーMATISSE La Chapelle du Rosaire ロザリオ礼拝堂のカタログ ー

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出典:musée matisse Réunion des Musées Nationaux

テーマ:旅行記 - ジャンル:旅行

2014.02.25 | 色と光のアート参拝

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プロフィール

mariaikuko

Author:mariaikuko
青山マリアいく子の
「祈りとアートの巡礼記」にご訪問下さりありがとうございます。
導かれるような旅の不思議について書きたいと思いました。
旅で出会った出来事、美しいもの、心の目が見たものを綴っています。
皆さまの旅も、実り豊かなもので
ありますように。

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